白内障の多くは年齢とともに出てきます(80歳でほぼ100%です)が、中には糖尿病やアトピー性皮膚炎などの病気で20歳代に手術が必要な方もいます。
それでもやはり【白内障】って言われると「あぁ…歳をとったんだな」って少しがっかりされる方も多く、こちらもちょっと気を遣ってしまいます。
実際に白内障でも、すべての方で治療が必要とは限りません。治療するかどうかは、その方が不便かどうかで決まります(但し糖尿病の方や緑内障を合併しやすいタイプの場合は、不自由がなくてもこちらから治療を勧めることがあります)。
例えばプロドライバーの方ならばメガネやコンタクトで1.0あったとしても、色の違いや見え方の質から手術をすることもありますし、あまり家から出ない方なら0.2でも不自由はないでしょう。個人差はありますが、0.5の視力で約半数の方が不自由と感じるようです。
残念ながら今の技術では目薬では「進行をゆっくりにするだけ」なので、根本的な治療としては手術しかありません。でも、ここでちょっと考え方を変えてみましょう。
白内障の手術では、一般的に濁った水晶体の代わりに眼内レンズを入れます。
これには度数が付いていますから、その方の近視や遠視などの度数を考慮すればメガネやコンタクトなしでも見えるようになります!
もちろん近くも遠くもっていうのはムリですが(最近は遠近両用の眼内レンズも出てきています)、朝起きてそのままの眼でスッキリ遠くが見えるようになります。まあ、新聞は老眼鏡が必要ですけどね(反対に近くをスッキリ見えて、遠くを見るときに軽い度数のメガネやコンタクトを使うという設定もあります)。
今は手術そのものにかかる時間も短縮され、特別なことがなければ入院しないで日帰りで手術も可能です。目薬で麻酔をしますから痛みもなく、翌朝には感動が待っています!
他にも年齢的にコンタクトレンズを使うことが難しくなってきた方も、白内障の手術を行うことで裸眼での生活が可能となります。
もちろん当診でも白内障の診断・治療を行っていますので(手術日だけは明石にある提携クリニックに行っていただきますが)、いつでも遠慮なく声をかけてください。
それがあなたのチャンスになるかもしれません!
日々目にする光景ですが、これは眼圧測定をしています。
眼圧とは眼の圧力のことで、正常だと10mmHg~20mmHgですが、この圧力が上がると眼の神経を強く圧迫することで網膜の細胞が死んでしまい、見える範囲(視野)に障害が出てきます。
例えば眼の右側の網膜の細胞が死んでしまったら、左側から入ってくる光をキャッチすることができませんので、結果として左側の視野が欠けることになります。
このように視野が欠けてしまう病気を緑内障といい(本当は他にもたくさん視野が欠ける病気はありますが…)、40歳以上の日本人では17人にひとりが緑内障で、中途失明原因の第2位となっています。
17人にひとりって…、クラスメイトのうち2人は緑内障の人がいるんですよ!
そこで緑内障の大きなリスクである眼圧を測定させてもらうことは、眼科上、いや社会的な観点からもとても大切なことです。視野が欠けているなって気がついたら、もうその時点では手遅れです。だから症状のないような小さな異常のうちに検出しておくことが大切なんですね。
だから…プシッ!
眼圧は眼球のカタチを作るのに必要で、それで角膜(黒目)のカタチも決まってくるので、実は見え方にも関わってきています(特にレーシックなど近視の手術のあとはシビアです)。だから見え方を基本とする眼科では、やはり必要な検査ですね。
それと診療室でよく見られる光景に、虫眼鏡のようなレンズで眼の中を覗き込まれるというのがありますが、アレは眼底検査といって網膜や視神経のカタチを診ています。
そこで緑内障っぽい特徴があれば、それを手がかりに見つけることもできるんですよ!会社などの健康診断で【眼底写真】を撮っただけで、緑内障の疑いありとかって判定されるのも、こういったいきさつからなんです。
そして緑内障が疑われる方には、実際に視野が欠けていないか【視野検査】を受けていただき、それで診断をすることになります。この検査は風も出ないし痛くなく、約5分で終了します。もちろん保険も効いて当診でも最新鋭の機器で検査をすることができます。何かと気になる方、特に近視の強い方は一度受けておくことをお勧めします。
そういうわけで、今日もいきますね。プシッ!
読む速度は人それぞれですが、4行読むのに大体10秒ほどかかると思います。
その10秒間まばたきをしないでいられるのなら、今回はもう読まなくても大丈夫だと思います。
眼を閉じると眼の表面に涙が分布して、瞳をあけると余計な涙が目頭にある小さな穴(涙点)から吸い込まれていきます。だから深く眼を閉じてゆっくりあけると、少し乾きはマシになるようです。
反対にパソコンの画面を見ていると、まばたきの回数が減ってくるので(新しい涙の分泌が減って)ドライアイになります。
でも人によっては出てくる涙の量が少なかったり、十分に出ていても涙がサラサラで乾きやすかったりします。そうすると角膜の表面に傷がついたり、なんか熱いような感じがしたり、意味もなく疲れやすかったりというドライアイの症状が出てきます。
そして4行以上まばたきなしで読めなかったら、ドライアイの可能性が高いです。
まずはタオル療法もいいですけど、土日祝日を含めて毎日やっている当診にちょっと寄ってみて、原因を調べてみたらいかがでしょう?劇的に改善するかもしれません。
たかがドライアイと思うかもしれませんが、角膜に大きなキズができたり、意外に集中力を削いでしまうドライアイ。最後のこの3行がまばたきなしで読めなかったら、早めにご相談下さい。ドライアイ研究会の最新知見をもとに、お手伝いをいたします!
えっ、どうしてそんなことを聞くのかって…
それはそろそろアレが飛んでくるから。
そう、スギ花粉です。
スギ花粉の飛散量は、前年の夏の気温と密接な関連があります。
そして今年の春の花粉予測はどうなのかというと、近畿圏では(平年よりも少なかった)昨年よりはちょっと多いみたいです。でも花粉症の人にとっては、多かろうと少なかろうと症状が出ることは一緒。
つまり「多い/少ない」じゃなくって、「出る/出ない」に興味が移りがちです。
でも正直言って、一度出た人が次の年に出なくなる可能性は低いですし、それより毎年新しい花粉症の方がデビューしているのが現状です。
そういうことで…あきらめてねって言ったらこのコラムの意味がないので(汗)。
だからその時期が来たら、コンタクトのひとはメガネに替えたり(メガネが花粉をブロックしてくれます)、マスクをしたり薬を使ったりします。
でもよく言われていることですが、その1週間前ぐらいから薬を使えば、症状の程度を抑えることができます。
正直、症状も何もないのに薬を使うって…普通は忘れちゃいますね!でもここでしっかりと下地を作っておけば、症状はかなりラクになるようです。
眼と鼻は繋がっているから、クスリも点眼と点鼻を併用するとかなり有効です。
さらに最近では眠くなりにくい、1日1回でいいような内服薬もあります。特に当診では水なしでも服用できる製剤を採用していますから、どんな時でも忘れずにきっちりと内服することができます!
レンズが汚れやすくなって曇りがちになったり、汚れのために水を弾いて乾燥しやすくなったりします。さらにその汚れが新たなアレルギーの原因になるので、どんどん悪循環に繋がります。
だから基本的には、そういう時期だけワンデータイプをお勧めしています。
でもそれでも酷くなると、瞼の裏側にブツブツがたくさんできて、瞼がレンズを引っ掛けてしまいます。そして瞬きのたびにレンズが上にズレてきて…こうなったら、もうワンデーもできなくなってしまいます。
早くレンズを外して診せてください!
ただ花粉はみなさんに平等に飛んできます。花粉症じゃない人も、気をつけましょうね。
夜は携帯のメールの返信をして、朝は電車の中でmixi mobile…。
疲れますねぇ。
夕方になると、文字がかすんで見えませんか?
疲れ目の原因って、いろいろあります。
例えばメガネやコンタクトを1.2に合わせていたら、一日中遠くを見ていたらあまり問題はありません。
でもそれで近くのモノを長時間見ていたら、さすがに疲れてしまいます。
まあ、若いとあまり感じませんが…。
近くのモノは本来は0.7ぐらいの視力があれば十分に見えるのですが、それを1.2という強すぎる設定で見ることによって、眼は近くにピントを合わせるためにたくさんのチカラを必要とします。
それでピントを合わせる筋肉が疲れてしまって、午後や夕方になるとピントが合わなくなって、ムリがかかって眼が疲れてしまいます(実は近視が進行するのも、この疲れの刺激の蓄積からと言われています)。
この場合は近くを見ない…わけにはいかないので、背筋を伸ばして距離を離したり、近くの作業が多い日は弱めの設定のレンズを使ったりします。
そしてそれでもダメな場合は、ビタミン剤の点眼やピント合わせの筋肉の緊張をほぐす点眼を使います。
それ以外にもドライアイによって眼の表面の不快感が発生して、結果として眼が疲れてくることがあります。他にも緑内障で視野が【筒から覗いている程度】しかないと、やはりこれはこれで疲れます。
きちんと合っていないメガネやコンタクト、斜視などの眼の位置の異常、糖尿病による血糖値の変動による見え方の変動など、本当にいろいろなことが原因で眼が疲れてきます。
原因がまったく解決しないのでず~っと我慢を続けることになってしまうことも少なくないです。
例えばパソコンのディスプレイの角度をちょっと変えるだけで解決することもありますし、ほかにもむち打ち症のあとは半年ぐらいは疲れ目が続きます。
ムダなガマンは、眼にも心にもよくありません。
もしず~っと解決しないのなら、一度しっかりと検査を受けてみて解決への一歩としてみてはいかがでしょうか?
特に三宮はオフィスで働く人や、接客をされる人、交通機関で働く人など、いろんな眼の使い方をする方がいらっしゃいます。
それぞれに合った眼の使い方、たとえば遠近両用などのコンタクトを無料で試していただいたり、生活上のアドバイスと適切な治療で症状がやわらぐことも少なくないでしょう。
美しい神戸の街を、ストレスのない状態でずっと眺めたいものですね!